「ロードバイク、かっこいいな。でも値段を見て驚いた。自転車に10万円以上? エンジンもついてないのに?」
もしあなたが今、スマホの画面を見ながらそう思っているなら、その気持ちは痛いほどよくわかります。私もそうでした。
この記事は、ジョギングで膝を痛め、もうすぐ50歳を迎えるというタイミングで、スポーツ自転車の世界に飛び込んだ私の体験談です。
なぜ私が、その「10万円の壁」を乗り越えてまで走り出したのか。そこには、3つの偶然と、どうしても叶えたい「ある夢」がありました。
きっかけは「膝の痛み」と「年齢」
私が重い腰を上げたのは、いくつかのタイミングが重なったからでした。
1. ジョギングからの「撤退」
健康のためにと3〜4年続けていたジョギングでしたが、ある時期から膝と腰に痛みを感じるようになりました。 「運動は続けたい。でも、着地の衝撃が膝に来るジョギングは、これ以上続けるのは厳しいかもしれない…」
そう悩んでいた時に出会ったのが、自転車(サイクリング)です。 実は自転車は、サドルで体重を支えるため、膝や腰への衝撃が非常に少ない有酸素運動。「これなら、体を壊さずに一生続けられるかもしれない」という希望が見えました。
2. 「40代最後」の悪あがき
もうひとつ、背中を押したのが年齢です。当時、私はあと数ヶ月で50歳を迎えようとしていました。
「50代になる前に、40代のうちに何か新しいことを始めたい。何かを成し遂げたい」 そんな、焦りにも似たエネルギーが心の奥にありました。
現代の「東海道中膝栗毛」への憧れ
そして、私が自転車を選んだ最大の理由。それは、ふと目にしたある記事でした。
「江戸時代の人は、東海道を12〜13日かけて歩いて旅をした」
この記事を読んだ瞬間、私の心は躍りました。 自分の足で、江戸(東京)から京都まで行く。現代でも歩いて制覇する人がいると知り、「なんてロマンがあるんだろう」「楽しそうだな」と強烈に惹かれたのです。
しかし、現実は甘くありません。仕事がある私には、何週間も休みを取って歩き続けるのは不可能です。
「じゃあ、自転車ならどうだ?」
ふと思いつきました。 歩けば12日かかる道のりも、自転車ならもっと速く、数日でたどり着けるかもしれない。 そう思った瞬間、ただの移動手段だった自転車が、私を東海道へ連れて行ってくれる「冒険の翼」に見えてきました。
「10万円」は高いか、安いか
ここで最初の壁にぶつかります。「価格」です。 スポーツとして乗れる自転車を探すと、クロスバイクでも数万円、ロードバイクなら10万円以上が当たり前。ママチャリの感覚からすると、信じられない価格設定です。
「飽きたらどうしよう」「本当に続けられるのか?」
私も悩みましたが、最終的にこう考えました。
- ジム代と比較してみる: 月々会費を払って室内にこもるより、10万円で自転車を買えば、維持費はほとんどかからず、好きな時に好きな景色の中を走れる。1年、2年と乗れば、ジム代より安上がりではないか?
- 「健康」への投資: 膝を痛めて病院に通うコストや、運動不足による将来のリスクを考えれば、体に優しく楽しく続けられる自転車は、決して高い買い物ではない。
そう自分に言い聞かせ(半分は言い訳ですが)、私は購入を決意しました。
まとめ:迷っている時間はもったいない
自転車を手に入れてから、私の日常は激変しました。 車や電車では気づけなかった街並み、季節の移ろい、そして「自分の足だけで遠くの街まで来た」という、子供の頃のような達成感。
そして、「東海道」も、後に本当に走り切ることができました(その過酷で楽しい旅の記録は、また後の記事で)。
もしあなたが、体力や年齢、そして価格で迷っているなら、先輩としてこう伝えたいです。
「迷っているその時間こそが、もったいない」
50歳、60歳になっても続けられる(始められる)趣味はそう多くありません。 膝の痛みから解放され、見知らぬ街へペダルを漕ぎ出す未来が、その「10万円」の先には待っています。
次回予告:初心者がネットで見つけた「最強のクロスバイク」
さて、心を決めた私が、実際にどんな自転車を選んだのか?
ここで多くの人が「じゃあロードバイクを買ったんですね?」と聞くのですが、実は違います。 私が最初に選んだのは、ロードバイクでもなく、普通のクロスバイクでもない…徹底的なリサーチの末に見つけた「こだわりのクロスバイク」でした。
知識ゼロの私が、どうやって失敗しない一台を選び抜いたのか? 次回は、初心者が絶対に損をしないための「自転車選びの極意」をお話しします。


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